「言いたいことが伝わらない」を解消する、PREP法を使った会話の型
上司に仕事の報告をする際、途中で「で、結論は何?」「結局、何が言いたいの?」と冷たく遮られてしまった経験はありませんか?
あの言葉を言われると焦ってしまい、余計に頭が真っ白になってしまいますよね。すっかり報連相に苦手意識を持ってしまった方も多いのではないでしょうか。
でも、安心してください。あなたの話が伝わらないのは、決して「話し下手」だからではありません。ビジネスにおいて相手に分かりやすく伝えるための「型」を知らないだけなのです。
この記事では、上司とのコミュニケーションのストレスを劇的に減らす会話の型「PREP(プレップ)法」を分かりやすく解説します。
あなたの話が「伝わらない」根本的な原因とは?
「時系列」でダラダラと話してしまっている
話が伝わらない最大の原因は、出来事が起こった順番(時系列)で話してしまっていることにあります。
「今朝〇〇というトラブルがありまして、それでお客様に確認したところ××と言われまして、なので担当部署に連絡を入れたのですが……」
このように「あれがあって、これがあって…」と話すのは、ビジネスの場では「日記」と同じです。聞いている側からすると、話のゴールがどこにあるのか見えず、「いつ終わるんだろう」「自分は何を判断すればいいんだろう」とストレスを感じ、結果的に「で、結論は?」と口を挟みたくなってしまうのです。
会話の処方箋「PREP法」とは?4つのステップを解説
時系列で話す癖を抜け出すための最強の処方箋が「PREP(プレップ)法」です。
PREP法とは、以下の4つのアルファベットの頭文字を取った文章構成の「型」のこと。この順番で話すだけで、誰でも論理的で説得力のあるコミュニケーションができるようになります。
💡 PREP法の4ステップ
- P(Point:結論):一番言いたいこと、結論を最初に伝える。
- R(Reason:理由):なぜその結論に至ったのか、理由を説明する。
- E(Example:具体例):理由の裏付けとなるデータ、事例、具体例を挙げる。
- P(Point:結論):最後にもう一度、結論で念押しして締める。
最初に「結論」を提示することで、相手は「今から何についての話が始まるのか」という心の準備ができます。聞き手を迷子にさせない、ビジネスコミュニケーションの基本であり極意です。
【例文付き】職場でPREP法を使う実践シチュエーション
では、実際の職場でPREP法をどのように使えばいいのでしょうか。よくあるシチュエーションで「ダメな例」と「良い例」を比較してみましょう。
シチュエーション1:上司への「トラブル報告」
❌ ダメな例(時系列・言い訳から入る)
「〇〇システムの件なんですが、昨日から少し動作が重いという声があって、調べてみたらサーバーの容量がギリギリでして……。一応復旧作業はしているんですが、明日の朝までシステムが止まってしまうかもしれません」
⭕️ PREP法の良い例(事実・結論から入る)
- 【P:結論】 〇〇システムが明日の朝まで停止する可能性があります。
- 【R:理由】 サーバーの容量不足により、システムダウンの恐れがあるためです。
- 【E:具体例】 昨日から動作遅延の報告があり、調査したところ容量が95%を超過していました。現在緊急でメンテナンスを行っています。
- 【P:結論】 そのため、明日の朝までシステムが停止する見込みです。復旧次第、改めてご報告いたします。
結論から入ることで、上司は「システムが止まる」という最重要課題をすぐに把握し、次の対策(他部署へのアナウンスなど)を迅速に判断できるようになります。
シチュエーション2:会議での「新しいアイデア提案」
PREP法は、自分の意見に説得力を持たせる時にも非常に有効です。
- 【P:結論】 新規プロジェクトの連絡ツールには、〇〇(チャットツール)の導入を提案します。
- 【R:理由】 なぜなら、他部署との連携スピードが劇的に上がるからです。
- 【E:具体例】 現在のメールベースでは確認漏れが週に約3件発生していますが、〇〇を導入した別チームでは確認漏れがゼロになり、作業時間が1日30分削減されたというデータがあります。
- 【P:結論】 したがって、業務効率化のために〇〇の導入を提案いたします。
理由と具体的なデータ(事例)がセットになっているため、「ただの思いつき」ではなく「根拠のある提案」として相手の耳に届きやすくなります。
PREP法を日常の会話で習慣化する小さなコツ
PREP法の理屈は分かっても、いざ上司を目の前にすると緊張して時系列で話してしまう……という方もいるでしょう。
いきなり口頭で実践するのが難しい場合は、まずは「メール」や「チャット」のテキストコミュニケーションでPREP法を使う練習をしてみてください。
文章であれば、送信ボタンを押す前に「結論から書けているか?」「理由は入っているか?」と冷静に見直すことができます。
テキストでPREP法の型に慣れてくると、自然と頭の中の思考回路も「結論から組み立てる」ように変化していきます。
まとめ
「言いたいことが伝わらない」という悩みは、才能の問題ではありません。「PREP法」という型を知り、それに当てはめる練習をするだけで必ず克服できます。
- Point(結論)
- Reason(理由)
- Example(具体例)
- Point(結論)
この型を覚えるだけで、上司とのコミュニケーションは驚くほどスムーズになり、「簡潔で分かりやすい報告ができる人」として職場での評価も大きく変わるはずです。
まずは今日のメール1通、あるいは次の小さな報告から、ぜひPREP法を試してみてくださいね!